

子どもの頃から手先を動かして物を作ることが好きで、図工の授業で絵を描いたり、アニメのキャラクターを描いたりすることに熱中していました。就職活動中に『大和重工』の工場見学に来た際、鋳造工場で立ちのぼる何本もの炎の柱を見て、そのたくましさと迫力に圧倒されたのが入社の決め手です。また、会社案内で見た舶用エンジンや工作機械といった、大型のものから、五右衛門風呂や身近なアウトドア製品まで幅広く手がけている点にも強く惹かれました。
最初は加工工場に配属され、製品のケガキ線を引く芯出し作業を経験しました。その後、縁あって設計部門へ異動となり、現在は工作機械の周辺機器であるAPC(オートパレットチェンジャー)および定盤の設計を主に担当しています。設計を始めた当初は二次元CADでしたが、20年ほど前からは三次元CADを活用しています。納期に追われる苦労は常にありますが、チームでCADデータを共有し、分担して図面を作り上げていくチームワークが今の仕事の支えとなっています。

最近特に力を入れているのが、お客様である自動車メーカーからのご相談で開発した「移動定盤」です。これは工場のフロアを移動して機械の稼働効率を上げる製品ですが、開発には大変苦労しました。当初の手押しタイプから進化させ、2台目では「タイヤを収納してフラットにしてほしい」という難しい要望や電動化にも応えました。試行錯誤を繰り返し、構想を形にするのは大変ですが、納品後にお客様から感謝の言葉をいただいた時の達成感は何物にも代えがたいですね。

私の職場は3階にあり、大きな窓から三方の山々を見渡せる素晴らしい環境です。パソコン作業で目が疲れた時、コーヒーを飲みながら外の景色を眺めると本当にリラックスできます。自然の中でゆっくり過ごすことも好きで、周辺の山は休日に登りに行ったこともあります。職場は少人数で、プライベートの話も交えながら和気あいあいと、時には厳しく意見を出し合える関係です。今の課題は、部署の年齢層が上がっており、技術を継承する若手がいないことです。これまで培ってきた知恵や経験を次世代に引き継いでいきたい。それが今の私の願いでもあります。